ハルシオン錠(トリアゾラム)の効果と特徴、強さについて。ハルシオンの効果時間を時間を示す半減期は2.9時間と短め!

ハルシオン錠

ハルシオン錠(一般名:トリアゾラム)は1983年に発売された睡眠薬で、ベンゾジアゼピン系という睡眠薬の代表選手団に属します。

ハルシオンの効果の強さや作用機序、作用時間、他の睡眠薬との比較などを紹介します。


ハルシオンはどんな特徴のある睡眠薬?

ハルシオンの最大の特徴は、即効性に優れ、効果が強めで実感が湧きやすいところにあります。

通常、服用してから15分程度で眠気を感じ始めます。(1.2時間で血中濃度が最大に達します。)

効果発現の速さはベンゾジアゼピン系の睡眠薬の中で最も速いおくすりの1つで、入眠障害(なかなか寝付けない)タイプの不眠に良く効くお薬です。

欠点としては、急激に効き始めるため、せん妄状態や一過性前向性健忘を起こしやすいことがあります。

せん妄や一過性健忘とは、ハルシオン服用後に自分では覚えてないんだけど出歩いたりしゃべったりというような状態で、中途半端な覚醒状態を作ってしまうことが原因です。

また、ハルシオンは半減期が短く、効果も強めであるため耐性・依存性のリスクがやや高いのもデメリットです。

ハルシオンは即効性がある睡眠薬ですが、このことは逆に犯罪などに使われやすい側面を持ち、イギリスやオランダ、ノルウェー、フィンランドなどではハルシオンは発売中止となっています。

ハルシオンの用法と強さ

効能と用法
効能又は効果

  1. 不眠症
  2. 麻酔前投薬

用法及び用量

  1. 不眠症
  2. 通常成人には1回トリアゾラムとして0.25mgを就寝前に経口投与する。高度な不眠症には0.5mgを投与することができる。なお、年齢・症状・疾患などを考慮して適宜増減するが、高齢者には1回0.125mg~0.25mgまでとする。

  3. 麻酔前投薬
  4. 手術前夜:通常成人には1回トリアゾラムとして0.25mgを就寝前に経口投与する。なお、年齢・症状・疾患などを考慮し、必要に応じ0.5mgを投与することができる。

ハルシオンは「効果がやや強め」の睡眠薬です。

ベンゾジアゼピン系睡眠薬はどれも強さに差はないとも言われており、「効果がやや強め」とは内服後に比較的効果を実感しやすいという意味です。

ベンゾジアゼピン系や非ベンゾジアゼピン系の睡眠薬は強さに関しては、一般的にはどれも大きな差はありません(ただ実態としてはベンゾジアゼピン系の方が効果を実感しやすく、薬によって差があるととらえている患者さんのほうが多いでしょう)。

実際、薬によって違うのは「血中濃度がピークになる時間帯」や「効果が続く時間」です。

睡眠薬はどれもピーク時の強さは同程度です。

ハルシオンは0.125mg~0.5mgまでの間の量で使うことが多いのですが、量を増やせばそれだけ効果は強くなります。

まずは0.125mgや0.25mgなどの少量から開始し、効果が不十分な場合に限り0.5mgを使用します。


ハルシオンの作用時間と半減期

ハルシオンの半減期は約2.9時間です。

ベンゾジアゼピン系の睡眠薬は作用時間で大きく4種類に分類されています。

  • 超短時間型・・・半減期が2-4時間
  • 短時間型 ・・・半減期が6-10時間
  • 中時間型 ・・・半減期が12-24時間
  • 長時間型 ・・・半減期が24時間以上

半減期というのは、その薬の血中濃度が半分になるまでにかかる時間の事で、そのお薬の効果・作用時間の目安になります。

ハルシオンは「超短時間型」の睡眠薬に分類され、服薬してから1.2時間ほどで血中濃度が最高値になり、半減期は約2.9時間とされています。

飲んでから1時間ほどで効果が最大になるため即効性に優れますが、半減期も短いため持続力はありません。

ですから寝付けないタイプの不眠(入眠障害)に適する睡眠薬です。

中途覚醒(夜中に何度も起きてしまう)タイプの不眠では、効果作用時間が短いため改善につながらないことが多いでしょう。

抗不安薬半減期最高濃度到達
グランダキシン短い(<1h)1h
リーゼ短い(6h)1h
デパス短い(6h)3h
ソラナックス
コンスタン
中(14h)2h
ワイパックス中(12h)2h
レキソタン
セニラン
中(20h)1h
セパゾン中(-21h)-4h
セレナール長い(56h)8h
バランス
コントール
長い(-24h)3h
セルシン
ホリゾン
長い(50h)1h
リボトリール
ランドセン
長い(27h)2h
メイラックス超長時間(-200h)1h
レスタス超長時間(190h)-8h


ハルシオンはこんな方におすすめ

不眠には2つのタイプがあります。

  1. 寝付けない
  2. 途中で目が覚めてしまう

寝付けないタイプを「入眠障害」、寝てもすぐに起きてしまうタイプを「中途覚醒」といいます。

一般的には、以下のように睡眠薬を処方しています。


  • 入眠障害には超短時間、短時間型
  • 中途覚醒には中、長時間型

ハルシオンは超短時間型(半減期2.9時間)ですから入眠障害に向いています。

実際、入眠障害に対して効きが良いのですが、反面「依存しやすい」「ハルシオンがないと眠れない」となりやすい部分もあります。

他の睡眠薬で十分な効果が得られない入眠障害の第2選択薬として使用されることが現在は多い(もしくはそもそも処方されない)と思います。

耐性・依存形成に注意を払い、漫然と内服を続けないようにしましょう。


参考:ハルシオンの作用機序

ハルシオンは「ベンゾジアゼピン系」という種類のお薬です。

ベンゾジアゼピン系は、GABA受容体という部位に作用することで、

  • 抗不安作用(不安を和らげる)
  • 催眠作用(眠くする)
  • 筋弛緩作用(筋肉の緊張をほぐす)
  • 抗けいれん作用(けいれんを抑える)

という4つの効果を持っていることが知られています。

ベンゾジアゼピン系と呼ばれるお薬は、基本的にはこの4つの効果を全て持っています。ただ、それぞれの強さはお薬によって異なり、抗不安作用は強いけど抗けいれん作用は弱いベンゾジアゼピン系もあれば、抗不安作用は弱いけど催眠作用が強いベンゾジアゼピン系もあります。

ベンゾジアゼピン系のうち、催眠効果が特に強いものを「ベンゾジアゼピン系睡眠薬」と呼びます。ハルシオンもそのひとつです。


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