イフェクサーの小児・妊婦・授乳中の服用について

イフェクサーの小児・妊婦への使用

イフェクサーはSNRIに分類される抗うつ剤です。ここでは小児や妊婦、授乳に関してご紹介いたします。

効果や副作用に関しては以下の記事をご参照ください。


イフェクサーの未成年・小児への使用

イフェクサーは子供(小児や未成年)にも安全に使えるお薬なのでしょうか。

イフェクサーはSSRIと同じく、未成年への投与は効果が確立していないため、「安易に使用しないように」「できる限り使用しないように」という位置づけになります。

以下のような記載があります。

小児等への投与

1.低出生体重児、新生児、乳児、幼児又は小児に対する有効性及び安全性は確立していない。

2.海外で実施した7~17歳の大うつ病性障害(DSM-IV※における分類)患者を対象としたプラセボ対照臨床試験において本剤の有効性が確認できなかったとの報告がある。
※DSM-IV:American Psychiatric Association(米国精神医学会)のDiagnostic and Statistical Manual of Mental Disorders, 4th edition(DSM-IV精神疾患の診断・統計マニュアル)

3.18歳未満の精神疾患を対象としたプラセボ対照試験における、プラセボに対する本剤の自殺行動・自殺念慮のリスク比と95%信頼区間は4.97[1.09, 22.72]であり、本剤投与時に自殺行動・自殺念慮のリスクが増加したとの報告がある。

これらの試験によれば、未成年・小児に対しての効果は確立しておらず、むしろ自殺リスクが増大する可能性が指摘されています。

実際の臨床現場では、どうしても抗うつ剤による治療が必要だと判断される場合には慎重に投与される事もあります。

しかしなるべく抗うつ剤以外の方法(環境調整やカウンセリングなどの精神療法など)で改善を図りたいところです。

イフェクサーの妊婦・授乳婦への使用

イフェクサーは妊婦さんや授乳婦さんには投与して良いのでしょうか。

妊婦さんへの投与は、「やむを得ない場合に限り使用してよい」という位置づけです。精神科のお薬は基本的にはすべてのお薬がこの位置づけになります。

米国FDAが出している薬剤胎児危険度分類基準では、薬の胎児への危険度をA、B、C、D、×の5段階で分類しています。

A:ヒト対照試験で、危険性がみいだされない
B:人での危険性の証拠はない
C:危険性を否定することができない(イフェクサーの位置づけ)
D:危険性を示す確かな証拠がある
×:妊娠中は禁忌(絶対ダメ)

イフェクサーは、このうち「C」です。

そのため、極力妊娠中は使わないようにしますが、やむを得ない場合は使用しながら出産を迎えることもあります。

精神的に不安定な方で無理に減薬してしまうと、より精神状態が不安定になってしまい、その結果良くない結果になってしまう可能性(発育不良や早産など)もあります。

(1)妊娠末期に本剤あるいは他のSSRI、SNRIが投与された婦人が出産した新生児において、入院期間の延長、呼吸補助、経管栄養を必要とする、離脱症状と同様の症状が出産直後にあらわれたとの報告がある。
(2)妊娠ラットにベンラファキシン30mg/kg/日(AUCに基づく曝露量比較で臨床曝露量の約0.4倍)を経口投与したとき、胎児の生存率低下及び体重抑制が認められた。
(3)妊娠ラットに活性代謝物であるO-脱メチルベンラファキシン100mg/kg/日(AUCに基づく曝露量比較で臨床曝露量の約1.7倍)を経口投与したとき、受胎能の低下が認められた。
(4)妊娠ウサギにベンラファキシンを経口投与した実験で、胎児への移行が認められた。

授乳について

では授乳婦さんへの投与はどうでしょうか。

授乳中の婦人には投与を避けることが望ましいが、やむを得ず投与する場合には授乳を避けさせること。[ラット及びヒトで乳汁中に移行することが報告されている。

イフェクサーは他の抗うつ剤と同じく、1%ほど母乳に移行することが確認されているため、内服しながらの授乳は薬の成分が子供にいってしまいます。

原則望ましくなく人工乳が推奨されますが、母乳栄養は免疫や母子のスキンシップなどのメリットもあるため医師と相談の上、可とすることもあります。

安全に授乳したい場合は、イフェクサーの内服を中止し、薬が完全に抜けるまで1~2週間待ってから母乳栄養を開始するのが良いのですが、出産後や子育ての点からうつ状態が芳しくないのに減薬するのはデメリットが多いかもしれません。


関連記事

  1. イフェクサーSRカプセル

    イフェクサーSRカプセルの効果と特徴

  2. イフェクサーの副作用

    イフェクサーSRの副作用|眠気や不眠、吐き気、太る副作用の対…

  3. イフェクサーの離脱症状、シャンビリ

    イフェクサーSRカプセルの離脱症状、安全な減薬と断薬について…