レンドルミン錠

レンドルミンは日本ベーリンガーインゲルハイムから発売されている睡眠薬です。

効果も実感しやすく、効果時間も長すぎず短すぎず適度であるため処方頻度も多いお薬です。

ここではレンドルミン錠の効果と副作用について紹介しましょう。


レンドルミンの特徴と強さ

レンドルミンの特徴は、効果の実感のしやすさと丁度よい作用時間の長さにあります。

内服後は数十分で効果があらわれ、7時間前後作用時間も続くことから適度な作用時間であるといえますね。

後述しますが、副作用も目立ちにくいのも特徴になります。

睡眠薬はその効果の持続時間が長いものは翌日にも持ち越してしまうので強いというイメージがありますが、レンドルミンはそういう意味では程よい強さと考えてよいでしょう。

レンドルミンの作用時間と半減期

半減期とは薬の濃度が半分に代謝されて減ってしまう時間をいいます。

おおむね半減期がそのお薬の作用時間ととらえても良いでしょう。

睡眠薬の作用時間は、超短時間・短時間・中時間・長時間型の4タイプに分類することができ、レンドルミンは短時間型に分類されます。

短時間型と言っても7時間前後は作用しますので、睡眠時間からすると短時間では決してありません。

この分類は、入眠障害なら短めのお薬を、中途覚醒なら中程度から長時間型をというあくまで睡眠障害の種類と一致させたような分類なのです。


  1. 超短時間型(2~4時間):ハルシオン、マイスリー、アモバン、ルネスタなど
  2. 短時間型(6~10時間):レンドルミン、リスミー、デパス、エバミール/ロラメットなど
  3. 中時間型(12~24時間):サイレース/ロヒプノール、ユーロジン、ネルボン/ベンザリンなど
  4. 長時間型(24時間以上):ドラール、ダルメート/ベジノールなど

このようにレンドルミンは短時間型の睡眠薬ですから主に入眠障害に有用です。
体感的には服用してから30分以内に眠くなり、その効果は7時間前後持続します。

名称最高濃度到達時間半減期
ハルシオン1.2 h2.9 h
マイスリー0.7-0.9 h1.8-2.3 h
アモバン0.75-1.2h3.8h
ルネスタ1.0h5h
レンドルミン1.5h7h
リスミー3h7.9-13.1h
デパス3h6h
サイレース
ロヒプノール
1.0-1.6h7h
ロラメット
エバミール
1-2h10h
ユーロジン5h24h
ネルボン
ベンザリン
1.6±1.2h27.1±6.1
ドラール3.42 ± 1.63h36.6±7.26h
ダルメート
ベジノール
1-8h14.5-42h

レンドルミンD錠について

レンドルミンは通常は錠剤なのですが、その中に「D錠」というものが存在します。

レンドルミンD錠

レンドルミンDは「口腔内崩壊錠こうくうないほうかいじょう(Orally Disintegrating Tablet)」といって口の中で唾液によって容易に溶け、水がなくても飲めるタイプなのです。

レンドルミンとレンドルミンDの効果発現までの時間や半減期、薬価も全て同じです。

(参考)レンドルミンの作用機序

レンドルミンは「ベンゾジアゼピン系睡眠薬」で、GABA受容体に作用して神経活動を抑制方向に作用させます。
これによって不安を抑えたり、催眠作用をもたらしたり、けいれんを抑えたりなど様々な効果を発揮します。

  • 抗不安作用(不安を和らげる)
  • 催眠作用(眠くする)
  • 筋弛緩作用(筋肉の緊張をほぐす)
  • 抗けいれん作用(けいれんを抑える)

レンドルミンの副作用

レンドルミンの副作用

日中の眠気

次の日の日中まで睡眠薬の効果が残ってしまう事があります。

持ち越すことで眠気、だるさや倦怠感、ふらつき、集中力低下なども生じ仕事や学校に支障を与えることがあります。

ただし、レンドルミンは短時間型(半減期が約7時間前後なので持ち越し効果は生じにくい)ですから、通常はそこまで目立ちません。

万が一症状が出現する場合、内服量を減らして対応します。

例)レンドルミン0.25mg⇒0.125㎎

耐性・依存性形成

耐性とは、身体が薬に慣れて薬が効果を発揮しにくくなってしまうことをいいます。

一方、依存性とは、レンドルミンなしではいられなくなる状態です。

レンドルミンをはじめベンゾジアゼピン系睡眠薬には耐性形成や依存性形成のリスクがあるので、ただ漫然と毎日飲むことは適正ではありません。

もうろう状態、一過性前向性健忘が発生することも!?

お薬を内服したあとからの記憶なく、会話したり行動したりしていることを前向性健忘といいます。
ただしレンドルミンではほとんど起こるものではありません。

副作用(添付文書全文)

レンドルミン錠(普通錠)について、臨床試験及び再審査終了時の調査症例数6,548例中、副作用が報告されたのは256例(3.91%)であった。主な副作用は、残眠感・眠気144件(2.20%)、ふらつき66件(1.01%)、頭重感50件(0.76%)、だるさ48件(0.73%)、眩暈25件(0.38%)、頭痛8件(0.12%)、倦怠感7件(0.11%)等であった。また、臨床検査値においては特に一定の傾向を示す変動は認められていない。
1.重大な副作用
1).肝機能障害、黄疸(頻度不明):AST上昇(GOT上昇)、ALT上昇(GPT上昇)、γ−GTP上昇等の肝機能障害、黄疸が現れることがあるので、異常が認められた場合には、直ちに投与を中止し、適切な処置を行う。
2).一過性前向性健忘、もうろう状態(頻度不明):一過性前向性健忘、また、もうろう状態が現れることがあるので、本剤を投与する場合には少量から開始するなど、慎重に行う(なお、十分に覚醒しないまま、車の運転、食事等を行い、その出来事を記憶していないとの報告があるので、異常が認められた場合には投与を中止する)。
3).依存性(頻度不明):連用により薬物依存を生じることがあるので、観察を十分に行い、用量及び使用期間に注意し慎重に投与する。また、連用中における投与量の急激な減少ないし投与中止により、不眠、不安等の離脱症状が現れることがあるので、投与を中止する場合には、徐々に減量するなど慎重に行う。
2.重大な副作用(類薬)
呼吸抑制(頻度不明):ベンゾジアゼピン系薬剤の投与により、呼吸抑制が現れることが報告されているので、このような場合には気道を確保し、換気をはかるなど適切な処置を行う。
3.その他の副作用:次のような副作用が現れた場合には、症状に応じて適切な処置を行う。
1).精神神経系:(0.1〜5%未満)残眠感・眠気、ふらつき、頭重感、眩暈、頭痛、(0.1%未満)*不穏、*興奮、気分不快、立ちくらみ、いらいら感、(頻度不明)譫妄、振戦、幻覚、悪夢[*:不穏及び興奮が現れることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には、投与を中止する等適切な処置を行う]。
2).肝臓:(0.1%未満)AST上昇(GOT上昇)、ALT上昇(GPT上昇)、γ−GTP上昇、Al−P上昇、LDH上昇。
3).循環器:(0.1%未満)軽度の脈拍数増加。
4).消化器:(0.1%未満)嘔気、悪心、口渇、食欲不振、(頻度不明)下痢。
5).過敏症:(0.1%未満)発疹、(頻度不明)紅斑[発現した場合には、投与を中止する]。
6).骨格筋:(0.1〜5%未満)だるさ、倦怠感、(0.1%未満)下肢痙攣。
7).その他:(0.1%未満)発熱、貧血、(頻度不明)尿失禁、味覚異常。

レンドルミンと酒・アルコールの併用はダメ!

レンドルミンとお酒
レンドルミンの添付文書には酒・アルコールとの併用については避けるように記載があります。

「鎮静作用、倦怠感等が増強されるおそれがあるので、アルコールとの服用は避けさせることが望ましい。」

これは併用することで「鎮静作用・倦怠感が増強する」ためです。

つまり副作用の増強リスクが上がるからなのですが、最も問題となるのが、「耐性や依存性形成」です。

レンドルミンをアルコールと併用することで、耐性も依存性もアルコールと睡眠薬を併用する事で急速に形成されやすくなってしまいます。

レンドルミンと酒・アルコール併用の問題点

  • 互いの血中濃度を高めてしまう
  • 睡眠薬やアルコールに対する耐性・依存性が急速に形成され、睡眠薬依存やアルコール依存症にもなりやすくなる

酒・アルコールを飲みたくなったら

もしアルコール依存でないのであればやはり飲まずに我慢が大事です。

やむを得ない事情があってお酒を飲まなくてはいけない場合はその日の睡眠薬は内服しないことが重要です。

お酒を飲めば眠れる、睡眠薬がわりだという方もいます。

しかしお酒で眠るのは気絶しているのと一緒で質の良い睡眠ではありません・・・。



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